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認知症保険はこの先必要になる?

将来の不安といえば、「お金」と「健康」と答える方が多いと思いますが、ちょっと前から不安要素のひとつとして「認知症」がでてきました。

 

ひとによって症状がちがう「認知症」ですが、自分だけでなく家族への負担も大きなものとなります。

もしものときの備えとして「認知症保険」を利用する人も増えてきているそうです。

 

 

認知症保険ができた理由

認知症の家族との日々を映し出したドキュメンタリー映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」が話題になっていますが、高齢化社会の日本では避けて通れないのが認知症です。

 

自分だけで完結する病気ではなく、治療するにも自分の周囲を巻き込んでしまう可能性もある認知症ですが、最近では低年齢化しているともいわれています。

 

認知症の症状は要介護度が低く出ることが多く、民間の介護保険では対応しきれない部分もあります。このことから、認知症に特化した保険を希望する人が増え、保険会社はそれに答えるように認知症保険の商品化となりました。

 

家族が認知症になったら

家族が認知症になった場合にとる対策は4つといわれています。

・公営の特別養護老人ホーム(特養)に入居

・民営の有料老人ホームもしくは、サービス付き高齢者住宅(サ高住)に入居

・認知症の高齢者が数人で共同生活を送るグループホームに入居

・在宅で介護

 

特別養護老人ホームだと1か月10万~15万円、有料老人ホームだと1か月25万~30万円かかるといわれています。民間施設が提供する介護サービスに保険が適用されない場合には、月額基本料金にプラスされて請求がきます。

 

認知症破産が急増中

認知症の家族をもつことで、いままでの生活が一変してしまうことがあります。普通の介護だけでなく、認知症の介護が入るだけで家族は自分の時間とお金をさらに費やすことになるからです。

  

在宅介護の場合には介護保険の利用限度額は介護度によって変わりますが、自己負担は1割と決まっています。介護保険の部分で介護用品をレンタルしたり、ヘルパーを利用したりしますが、介護保険内でおさまらない部分は自費負担となります。

 

日本の標準的なモデル世帯では、国民年金は1カ月6万4941円、厚生年金は夫婦で22万1200円 となっています。これでは老人ホーム等に入ることは難しく、在宅で介護をするには仕事を辞めるなど誰かが犠牲にならなければ生活が成り立ちません。

 

認知症介護でよくあるトラブル

認知症の人は初対面の人に見栄を張りやすい特徴があるため、介護度判定で認定調査員に正確な情報が伝わらず、実際の介護度よりも低く判定されることがあります。

介護度によって介護保険の利用限度額が大きく変わってくるので、正確に伝わるようにしなければいけません。

 

家族が認知症かもと思ったら、まずは主治医をみつけておき判定前に正確な情報に基づいた「意見書」を作成してもらいます。そして、認定調査員が判定するときに

普段の様子を知る家族などが必ず同席することで正確に情報を伝えることができます。

 

 

 

認知症保険のおもなプラン

 本人だけでなく家族の家計にも影響を与える認知症ですが、いつ誰がなるか分からないので気になったときに認知症保険へ入っておくと安心することができます。

 

かんたん告知「認知症保険」(第一生命)

 第一生命から2018年12月に発売される認知症保険です。スマートフォンアプリで認知機能をチェックできたり、緊急時には警備会社が訪問してくれます。

契約年齢:40~85歳(終身)/ 40~70歳(定期)

50歳の場合の月額保険料:男性3,249円/ 女性3,885円

保険金額:300万円(契約日から2年経過後)

給付条件:認知症と診断/ 公的介護保険の「要介護1以上」と認定

 

ひまわり認知症予防保険(太陽生命)

太陽生命から2018年10月に発売された認知症保険です。給付金を利用した認知症予防サービスに、簡単な血液検査で認知症の前段階(MIC)のリスクを判定したり、健康ウォーキングの体験ツアーに参加することができます。

契約年齢:20~85歳(終身)/ 20~75歳(定期)

50歳の場合の月額保険料:男性6,862円/ 女性8,124円

保険金額:認知症と診断されると上限100万円給付

     さらに症状が180日継続で上限200万円給付

予防給付金:契約して1年後から2年ごとに3万円

 

認知症あんしんプラン(東京海上日動)

2018年10月に発売された認知症保険です。業界初の認知症患者でも加入することができる保険です。

 

保険対象:40歳以上の認知症と思われる人およびその家族

保険料月額:1,300円

保障内容:行方不明時の捜索費用上限  30万円

     交通事故等による死亡・ケガ 2万~50万円

     相手を死亡させた際の見舞い費用 15万円

     賠償責任補償(他人をケガさせた・線路内立ち入りによる補償など) 上限1億円

 

認知症保険で家族に安心を

認知症の症状がでても「物忘れが多くなっただけ」「昔からこうだった」といってなかなか認めない人が多いと聞きます。いつ自分がなるか分からない病気なので、認知症保険に入っていることで家族の負担が軽減されます。

 

老人の線路内への侵入や、徘徊中の交通事故の件数は増加の一途をたどっているといわれています。被害者ではなく加害者になる可能性も不定はできません。いざという時に困らないよう、転ばぬ先の杖として認知症保険にはいっておくことで家族も安心できると思います。