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後遺症の可能性もあるインフルエンザ脳症の怖さ

猛威を振るうインフルエンザ

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インフルエンザに感染している人が日に日に増えているといわれていますが、ある医療機関では例年に比べて1.5倍の患者数になっているそうです。

 

47都道府県中、42都道府県で警報が発令されていますが、残りの5県も注意報が出ています。

厚生労働省によると、インフルエンザによる死者数は1年間で2,600人くらいと発表されています。

 

インフルエンザでの死亡例としては、兵庫県淡路市の擁護老人ホームで、入所者と職員あわせて74人がインフルエンザに集団感染し、7人が死亡しました。

長野県では、小学校4年生の男の子がインフルエンザ発症後に死亡していたことがわかっています。

 

インフルエンザ脳症の怖さ

インフルエンザ脳症とは、インフルエンザ発症後に脳に炎症を起こす病気で、脳が腫れることで神経にダメージを与える危険な病気です。

特に小さな子供に多くみられる病気で、初期症状としては、けいれん・意識障害・異常行動がみられるといわれていますが、大人が発症するケースもあります。

 

インフルエンザ脳症になってしまうと、病院のなかでけいれんが起きて、そのまま意識がなくなって亡くなってしまうくらいのスピードで進みます。

そしてインフルエンザ脳症にかかった場合、1割くらいの人が亡くなり、2割〜3割の人に後遺症が出るといわれています。

 

インフルエンザ脳症で起こる事故

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実際にインフルエンザ脳症との因果関係は明らかになっていませんが、意識障害・異常行動ともみられる事故も起きています。

 

・埼玉県でインフルエンザに感染した小学校6年生の男の子がマンションから転落

東京メトロ日比谷線中目黒駅でインフルエンザに感染した女性が線路に転落、到着した電車にひかれ死亡

 

現在、インフルエンザ脳症の治療法は確立されていないので、なによりも早期発見が大切になります。

 

インフルエンザ脳症の後遺症

子供が熱を出して1日もたたずインフルエンザ脳症にかかる場合もあります。

過去の例によると、1歳4ヶ月の女の子が熱は出ていたけど夜になると寝たのでそのままにしておいたら、明け方に嘔吐していて、気づいた時にはインフルエンザ脳症にかかっていたそうです。

 

この女の子は、一命は取り留めたものの後遺症が残ってしまいました。

生まれた時はとても健康な子だったのですが、インフルエンザ脳症によってこんなにも人生が変わってしまうとは思ってもいなかった、と女の子の母親は話しています。

 

インフルエンザ脳症の後遺症

身体障害・・・手足や体の片側の麻痺、視力や聴力の障害など

精神障害・・・てんかん、知的障害、記憶障害、失語症など

 

インフルエンザ脳症になった場合の異常行動

・両親のことが分からない

・自分の手を噛む

・幻覚を訴える

・急に怒り出す

・大声で歌い出すなど

 

日常的にみられない言動があった場合には、インフルエンザ脳症を疑った方が良いといわれています。

この症状だけみると認知症に似ている部分が多いのは、どちらも脳が関係しているからでしょうか。

 

インフルエンザ脳症になるリスクの高い解熱剤

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熱がでるとつい使いたくなる解熱剤ですが、インフルエンザ脳症になるリスクを高める成分もあるので注意が必要です。

 

・ジクロフェナクナトリウム

基本的には医療用医薬品に含まれる成分ですが、ドラッグストア等で買える一般薬(OTC)ではシップ薬に入っています。

処方薬で有名なものに「ボルタレン」があります。

 

アスピリン

解熱鎮痛剤として一般薬(OTC)にも入っている成分で、バファリンA錠ケロリンA錠などがあり、商品名にそのままアスピリンと書いてある商品もあります。

本来の名前はアセチルサリチル酸ですが、商標名のアスピリン日本薬局方では正式名称になっています。

 

・メフェナム酸

一般薬での販売はされていない医療用医薬品で、処方薬で有名なものに「ポンタール」があります。

 

インフルエンザの疑いがあるときには、必ずインフルエンザ用の薬を服用することが大切です。

早めの対策がインフルエンザ脳症の対策のカギとなるので、少しでもおかしいと思ったらすぐに医療機関を受診をしましょう。

 

インフルエンザ脳症への対策

自宅で療養している時にする対策としては、感染の拡大を防ぐために室内の湿度を50%〜60%に保ちます。

空気清浄機で対策をとっている人もいると思いますが、ウイルスは空気中ではなくモノに付着しているので、完全に取り除く効果はうすいといわれています。

 

熱が出て体が熱い場合に、汗をかいて治そうとするのは逆効果になり場合があります。

無理に汗をかかせようとすると脱水症状になる恐れがあるので、室内は適度に暖めるくらいにしておきましょう。

 

その他にも、インフルエンザにかからないために病院のドクターなどは歯磨きを1日5回程度するといわれています。

うがいよりも効果みられているので、食事のあとだけでなく食事の合間や、外出後にも歯磨きをすると良いかもしれません。