とくに何もしていないのに、急に視野が欠けたようになって周りがギラギラして見える状態を閃輝暗点といいます。
目にゴミが入ったり、アレルギーなどで見えにくい状態とは違い、閃輝暗点になるとすごく不快な感じが続きます。
閃輝暗点になる原因
閃輝暗点は、眼球や周りの異常で起こるわけではなく、ストレスがたまっているときに、ホッとした瞬間この症状が出てくることが多いといわれています。
睡眠不足が続いていたり、ずっと画面を見続けていたり、仕事や家庭でのストレスが溜まりすぎることも原因のひとつだとされています。
閃輝暗点になってしまうのは、脳の血管が収縮したり拡張したりするとき周囲の神経に影響をおよぼすことで、一時的に血の流れが変化してしまうためと考えられています。
閃輝暗点は偏頭痛の前触れ
若い人にも増えてきている片頭痛ですが、偏頭痛は頭のこめかみのあたりがズキンズキンとひどい痛みが特徴になります。
この痛みが続くことで、吐き気がしてくることもあるので、一般的な頭痛よりも辛いといわれています。
偏頭痛になる前に、ギザギサの閃光が拡大して眼が見えなくなる閃輝暗点が、前兆としてあらわれることがあります。
閃輝暗点が20~30分ほどまえに起きてから、頭痛が起こるので「前兆のある片頭痛」とよばれています。
ただ、閃輝暗点が起きても偏頭痛が起こらないこともあるので、必ずしも偏頭痛の前兆とはいえないそうです。
閃輝暗点の対処法
閃輝暗点になると、急に視野の一部が欠けてしまうので、とても不安になりますがしばらくすると視野が普通になることもあります。
人によって回復までの時間はさまざまなようですが、閃輝暗点の症状が出ても多くの場合は30分〜1時間で普通の視野に戻ることが多いようです。
その後も閃輝暗点の症状が出ないこともあるのですが、閃輝暗点は脳の血管の収縮などが関係しているので、脳梗塞や脳腫瘍で起きている可能性もあります。
偏頭痛はないのに、閃輝暗点の症状が出た場合には必ず医療機関を受診しましょう。
閃輝暗点の予防方法
閃輝暗点を普段の生活で予防するには、ストレスを減らすことが重要になります。
仕事や家庭のストレスがあるときには、息抜きができる日を増やしていきましょう。
パソコンやスマホなど、液晶画面を凝視することも目や脳のストレスにつながるので、なるべく必要なとき以外は目を休めるようにします。
首や肩のコリがあると、脳の血流が悪くなりやすいので、少しでも首や肩を動かしてほぐすようにすると、目元もゆるみやすくなります。
日常生活を気をつけていても、閃輝暗点になってしまうこともあるので、閃輝暗点の症状が出たら必ず眼科や脳神経外科などにかかりましょう。